はじめの会

2014 自殺予防学会 抄録

自死遺族のつどいを運営するために必要な要素

 

 

【目的】

研究者らは自殺対策の中でも自死遺族への支援の必要性を強く感じ、自死遺族が安心して語ることのできる場として、平成22年3月に上越地域において自死遺族支援グループ「はじめの会」を設立し、現在まで活動を続けてきた。これまでの活動を通して、今後は活動や運営をいかに継続していくかが課題としてあがった。そこで本研究では自死遺族のつどいの運営面に着目し、自死遺族のつどいを運営し継続していくためには何が必要であるかを明らかにしたいと考え、本研究の着想に至った。

【対象と方法】

自死遺族のつどいを運営するスタッフを対象に半構成的グループインタビューを行った。インタビュー内容は、つどいの立ち上げの経緯やこれまでの経過、スタッフになったいきさつ、運営するにあたっての注意点や生じた問題点、スタッフとして気を付けていることなどをスタッフの視点から自由に語ってもらった。得られたデータは全て逐語録にし、文脈を繰り返し読み意味内容を検討しながら、自死遺族のつどいを運営するために必要な要素を抽出しカテゴリー化した。本研究は新潟県立看護大学倫理委員会の審査承認を得た上で実施した。

【結果・考察】

全国の自死遺族のつどいを運営するスタッフ5施設、計12名の対象者にインタビューを実施した。インタビューの結果、自死遺族のつどいを運営するために必要な要素として、【行政との連携】、【予算の確保】、【開催する場所の確保】、【継続的な広報活動】、【スタッフの確保】、【スタッフの育成】、【スタッフ間の信頼関係の維持】、【振り返りの実施】、【スタッフのモチベーションの維持】、【できる範囲での支援】、【研修会の開催】、【他機関とのネットワーク構築】、【アドバイザーの存在】、【運営するつどいの信頼性維持】、【安心して語ることのできる雰囲気づくり】、【参加者のニーズの存在】の16の要素が抽出された。

これらの要素は単独ではなく、それぞれが関連し合っていた。中でも自死遺族のつどいを運営するにあたっては、行政との連携や予算の確保のある方が運営面で安定感を生み、活動の幅が広がると考えられた。またスタッフが運営を継続していくためには参加者のニーズが大きな原動力となっていた。これらの結果は研究者らの活動にも活かしていく予定である。

お問い合わせフォーム

(お問い合わせ先)

電話 080-5494-0747

メール:m-sakurai(アットマーク)kuins.ac.jp

会場「上越市福祉交流プラザ」3階旧図書室

〒943-0892 新潟県上越市寺町2丁目20−1

 025-527-2525

© All Rights Reserved 2022